鬱だけどPTSDの病識がなかった
あんまり診断名などはこだわらないほうで、
病名なんてものは医師が処方箋を書くための
便宜上のラベルにすぎない、くらいに思っていた。
時代がかわれば診断名も変わるし。
つい数年前にも診断基準(DSM-V)が改訂されて
だから10年くらい精神科に通っていても
自分の病名を医師に聞いたのは3年前が初めてだった。
自分の病名は
「PTSDとパニック障害」だった。
けどあまりイメージがわかなかった。
PTSDって、戦争や災害、もしくは殺人現場を目撃したとか
ものすごくショッキングな体験でなるものだと聞いていた。
私のようにただ両親と同居していたらPTSDになった
人の話しなんて聞いたことがなかった。
そんなわけで
PTSDと鬱を自分の中で「まあ似たようなもんだろう」
と雑にまとめてしまっていた。
しかし、そんな中で
「なんか自分は普通の鬱とは違う気がする」と
思っていた。
私だけが急に体調不良に襲われて動けなくなったり
内臓が痛くなったり
呼吸ができなくなったりしている。
本当にうつなのか?と思っていた(←いや、だからPTSDだよ)。
うつ病の人の手記を読んでも、なんかイマイチ
ぴんとこない。共感できない。
なんか自分とは違う。違和感があった。
しかし、鬱という言葉は世間に定着していて便利なので
このブログにも「鬱だけど」と書いてきた。
ところがある日発見した宿谷麻子さんという方ブログ
を読んで、ものすごく共感した。
症状が私と似ている!麻子さんもPTSDだった。
そこで私はようやく自分がPTSDだということが腑に落ちました。
PTSDだと考えると、いろんなことに合点がいく。
たとえば、別ブログの↑この記事を書いたあと
刺すような腹痛に襲われた。
手が震えて、手汗が机の上に水たまりを作っている。
呼吸もくるしい。
こういう症状は鬱とはちょっと違う。
記事を書いたせいでPTSDのフラッシュバックが出たんだな。
今日は素直に納得することができた。
吐き気と痛みがひどかったので
ブログ記事を書いた後は動けず、
痛み止めをのんで午後いっぱい横になっていなければ
ならなかった。
以前ならなんでこんな変な症状が出るの?と
イラついていたところだけど、
今日の私は違った。
私はPTSDだから、ブログを書いたことによって
フラッシュバックを起こしているんだ!
だから不調になるんだ!
と、痛みに苦しみながらも自信をもって納得できた。
アルコール依存の人が「自分はアルコール依存なんかじゃない」
と思いつづける、
そういう状態を「病識がない」というらしい。
私もこれまで医師に言われても長いこと
PTSDの病識を持てなかった。
病識をもつというのが
いかに難しいかということが実感できた。
これからはPTSDという病識をしっかり持って
力強く、立派なPTSD患者として生きていければなと思う。
差し当たっては、このブログのタイトルの「鬱」という単語は
「PTSD」に差し替えたほうがいいだろうか。
悩んでいる。